2019.04.16 04:44さようならは別れのあいさつじゃない 「朝のさよならは舌に残った煙草の味だシーツの皺、モーニングコーヒーのカップに沈んだ砂糖そして何となく名残惜しく、そのくせ少しばかりの自己嫌悪が伴う昼のさよならは笑顔でできるすぐまた逢えるような気がする、だが1番はっきりと二人をへだてるのは昼のさよならである涙で火が沈んでからゆっ...
2019.04.16 04:03落陽「若いお客さん」なんて言ったら失礼な感じもするけど若いお客さんがいるだけで店内が「パッ」と明るくなる気がします「この感じ」をなんて言ったらいいのか難しいけど「重なる」と言うか「繰り返す」と言うかそれはちょっと前までの自分を見ているみたいで彼女とごはんを食べたりコーヒーを飲んだりと...
2019.04.16 03:53母と娘のバラード 父と息子が向かい合うなら少しさびれた居酒屋で瓶ビールを差したり差されたりしてなんかあんまり会話がないくらいの沈黙の後にお互いテレ臭そうに少しだけ心情を話すくらいが良いなーと思っていますでもこれが母と娘なら話は別で母と娘で居酒屋って言うのはちょっと乱暴な気がして母と娘が向かい合う...
2019.04.15 07:33たかがコーヒーを信じます 震災でした街中が自粛ムードでした「やらなきゃいけない事があるんじゃない?」って言われても「ガソリンスタンドに並ばなくても良いの?」って心配されても地震にあった向こうの友だちが会社に行ってるのに「たかがコーヒー」を僕が淹れ続けなくてどうするんだよと思います悲しいニュースが毎日毎日...
2019.04.15 07:1930年後の喫茶店について書くね僕はとにかく喫茶店が好きですちょっと時間があればどこか喫茶店に入りたいし知らない町に行けば何より優先して喫茶店を探してちょっと「品」を残しつつも程よく「小汚い」マスターは髭があって肩掛けエプロンメニューの中には「ハロハロ」とか「キャンディー」とかちょっとなんだか分からない飲み物も...
2019.04.15 07:08誰かの生活の一部になりたいずーっと「ふたり」で来てくれていたお客さんがいつのまにか「三人」になっていてふたりの慣れない手付きに何年か前の自分たちが重なって愛らしい気分になりました「ふたり」から「三人」になった誰かの生活の片隅に変わらずこの店も加えてもらえている事が嬉しいしだから僕は、ますます喫茶店が好きに...
2019.04.15 07:03お熱いのがお好き?「誰かが淹れてくれたコーヒー」はもちろん美味しいですが好きな子と並んで飲むコーヒーはもっと美味しいです「恋」が何よりも似合う飲み物はやっぱり「コーヒー」だと思いますこれが「珈琲」だったらきっとブラックで枯れ葉が似合う「大人の恋」だったりこれが「 カウフィ」だったらきっとミルクと砂...
2019.04.15 06:53古本みたいなやつそのお客さんは決まって指定席に座りメニューを見ることなく夏は冷たいコーヒーをそれ以外の季節には温かいコーヒーを1杯頼みます飲み物は決まって「熱いうち」「冷たいうち」に飲み干しそれからタバコを4~5本分の間持参した古い本を静かに読んでいます店に入ってからそこまでが一連の流れのような...
2019.04.15 06:49ふたりの距離を思い出してみる父親に紹介するみたいにいつも来てくれるまだ年の若い常連さんが彼氏や彼女を連れて来てくれると嬉しくなります「この子がボクの彼女です」なんてお互いに恥ずかしくって声に出して言う訳ではないけれど「こんにちは」とか「どーも」みたいな簡単なあいさつをしながら少しづつ会話をするようになってい...
2019.04.15 06:46泣いた赤鬼山の中に1人の赤鬼が住んでいました赤鬼は人間たちとも仲良くしたいと考えて自分の家の前に立て札を立てました 「心のやさしい鬼の家です。どなたでもおいでください。おいしいお菓子がございます。お茶も沸かしてございます。」けれども人間は疑って誰一人遊びにきませんでした赤鬼は悲しみ、信用し...
2019.04.15 06:44最後の一杯明日で一応のところ年内の営業は最後となるのですが今年最後のコーヒー最後の1杯は誰になるのかなーと今日みたいなひどい大雪の日でもほっぺを真っ赤にして頭に雪を乗せてやってきてくれるお客さん本当になんとお礼をして良いものやら「寒いー」ってドアを開けてその曇った眼鏡や白い息がきっとボクの...
2019.04.15 06:43イノダって言うコーヒー屋京都は三条堺町高田渡さんが惜しげなく通った(晩年はそうでもなかったようですが)「イノダコーヒ」「あの子に会いに」と歌い「大好きなコーヒーをすこしばかり」と歌い「そう、最後の1敵が勝負さ」と歌い「ねえ、熱いのお願い」と歌っています同じく京都にはオクノ修さんの六曜社もあって僕にとって...